2014年08月10日

部屋の中に舞い込んできた一匹の蛾

一匹の小さな蛾が、どこからともなく部屋の中に舞い込んできた。

ひらひらと飛び回っている。

目の前をゆらゆらと行ったり来たりしている。

あの小さな生き物は、なぜ私の部屋の中を飛び回っているのだろう?

このまま部屋の片隅にでも落ちて、そのまま乾いて死んでしまうだけなのだろうか。

いや、きっとあの小さな生き物にだって、理由があってこの部屋の中を飛び回っているのだ。

その質量は、この地球の、宇宙の、広大な世界のごくわずかな一点に過ぎないとしても、その存在には大きな意味がある。

それが、この世界の一部という見方をしてしまうと、それはあまりに小さな存在にしか見えないかもしれないが、そもそもその見方が間違っている。

それは、この世界そのものなのだ。

その一匹の蛾が舞い飛ぶことで、この世界は存在することができる。

人間のように「なぜ生きる」などと哲学的なことを考えずとも、小さな蛾はこの世界を支えるほどの意味を持って存在しているのだ。

そして私は、部屋の中にじっと座ったまま、舞い飛ぶ蛾を見つめ、悟るのだ。


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posted by アポロ at 23:50 | Comment(0) | TrackBack(0) | ハミング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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